海外の優良な書籍を紹介・翻訳してくれるところが、

渡部昇一さんに感謝したいところですね。




運が味方につく人つかない人―幸田露伴『努力論』を読む |幸田 露伴

運が味方につく人つかない人―幸田露伴『努力論』を読む運が味方につく人つかない人―幸田露伴『努力論』を読む
幸田 露伴
三笠書房 刊
発売日 2001-09
価格:¥560(税込)




内容は他に代わるものはないのですが,読みにくさが難です。 2005-10-25
 本書は同氏の『幸田露伴『努力論』を読む 人生、報われる生き方』を再編集・文庫版です。慶応義塾大学の学長であった小泉信三氏をして「百年に一度しか出ない頭脳」と言わしめた幸田露伴を彼たらしめた理由が『努力論』と『修省論』にあると渡部氏は考えておられ、ゆえに本書は『得をする生き方 損をする生き方 幸田露伴の『修省論』を読む』(三笠書房)と対になっています。この二冊はこれまで評価されることがほとんどありませんでしたが、渡部氏が指摘されるように非常に優れた書籍です。氏が『努力論』と出会って以来45年間に渡って座右に置かれたことも頷けます。 さて、現代語訳されてはいるものの露伴の文体は意味を把握するのには苦労させられます。段落ごとの内容は明確なのですが、章として何を本当に言わんとしているのかが分かりにくいのです。例えば、「序(P.19-22)」では、露伴は努力には「直接の努力」と「間接の努力」があるといい、「直接の努力」はその時その時に力を尽くすことであり、「間接の努力」は準備や基礎を築く努力だと定義します。このこと即座に首肯できます。しかし、「序」で最終的に述べていることは、「「努力して努力する」-これは真によいものとはいえない。「努力を忘れて努力する」-これこそが真によいものである(P.22)」ということです。このように話の水準が凡人から始まり、天才に終わるという感があります。この間、自分の凡人さ加減を指摘されるようで辛い点です。 露伴の恐ろしさは、本のどこかしらに必ず読み手の水準に見合った示唆があることです。個所は異なるにせよ、誰が読んでも何かしらの示唆を受けます。これは読者層を予め想定して書く昨今の本では真似できません。だからこそ、座右に置いて自分の成長を図るのに適している本です。自分の人間の水準を突きつけられる辛く悔しい本ですが、手元に置くことをお勧めします。


■続きを読む


この記事は2006/5/30に作成しました。

【渡部昇一の経歴】
1930年生まれ。

大学卒業後、ドイツ、英国に留学。

上智大学講師、助教授、教授を歴任して退職。名誉教授。




あの神田昌典さんの超人気CDがもらえる、フォレスト出版リーダーズクラブはこちら